テーラワーダ
テーラワーダとは何か
テーラワーダ(上座部仏教)は、スリランカ・タイ・ミャンマー・カンボジアなどに広まる仏教の系統だ。「上座部(じょうざぶ)」は、長老(上座)たちが伝えた原初の教えを守るという意味を持つ。
日本に伝わった大乗仏教(禅・浄土・真言・日蓮など)とは異なる系統で、パーリ語の経典を使い、出家修行を重視する。
大乗仏教との違い
テーラワーダは「自分の解脱」を目指す修行に重点を置く。大乗仏教は「すべての衆生の救済」を目指す菩薩の道を強調する。どちらが優れているわけではなく、異なる強調点を持つ。
大乗仏教徒はテーラワーダを「小乗(しょうじょう)」と呼んだが、これは侮蔑的な表現として使われることもあり、現在はテーラワーダという呼び方が一般的だ。
POINT
- 釈迦の教えを最も直接的に受け継ぐ上座部仏教
- 現代のマインドフルネスはテーラワーダの瞑想に起源
- 自分の解脱を目指す修行——宗教なしで技法として学べる
マインドフルネスとの関係
現代のマインドフルネスは、テーラワーダの「ヴィパッサナー瞑想」に起源を持つ。1970〜80年代に西洋の科学者・医療者がこの技法を研究し、宗教色を除いた形で広めた。
「今この瞬間に気づく」という実践は、釈迦が説いた「念(ねん)」——注意・気づき——の現代版だ。2500年前の実践が、現代の心理療法に採用されている。
学べること
テーラワーダの実践は、体系的で実践的だ。呼吸の観察から始まるヴィパッサナー瞑想は、誰でも始められる。宗教的な信仰がなくても、技法として取り入れられる。
「自分を観察する」という姿勢——思考・感情・感覚をありのままに見る——は、テーラワーダが2500年かけて洗練させてきた智慧だ。
マインドフルネスは、釈迦が2500年前に説いた実践の現代版だ。